HP OMEN 17-ck実機レビュー
(*当サイトの記事にはアフィリエイト広告が含まれています)
OMEN 17-ckは、ゲームを快適に楽しめるよう設計されたOMENゲーミングシリーズのノートPC(OMENシリーズの一覧はこちら)。17.3インチという大きなディスプレイを搭載しています。
【プロモーション/貸出機材提供:株式会社日本HP】
OMEN 17-ckの主な特徴は次のとおりです。
- 17.3インチの大型ディスプレイ搭載
- 黒をベースとしたシンプルなデザイン
- 第12世代/第13世代インテルCoreプロセッサ)搭載モデルを選択可能
- ゲームを堪能できるハイスペックな構成(GeForce RTX搭載モデルを選択可能)
- 効率的なエアフローを確保
ここでは、OMEN 17-ckの特徴・スペック・使い勝手等について詳しく解説します。
(*追記:第13世代インテルCoreプロセッサ搭載モデルが追加されました)
【参考】OMEN17 ck動画
OMEN17 ckに関する動画をYouTubeにアップしています。
- 目次
- 1)黒を基調としたシンプルなデザイン
- 2)スペックをチェック
- 3)パッケージをチェック
- 4)パフォーマンスをチェック
- 5)効率的なエアフローを確保
- 6)17インチの大型パネルを搭載
- 7)特徴/使い勝手をチェック
- 8)各パーツをチェック
- 9)同梱物をチェック
- まとめ
ここに記載されているスペック・構成・価格は記事執筆時点のものです。最新情報については必ずHP Webサイトでご確認ください。レビュー機はメーカーの貸出機です。
インテル Core i7-12800HX/16GBメモリ/1TB SSD/NVIDIA GeForce RTX3070 Ti
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1)黒を基調としたシンプルなデザイン
OMEN 17-ckは黒を基調としたカラーリングを採用。
シンプルなデザインです。
天板部中央には、OMENのロゴを配置。
ロゴの部分は鏡面仕上げになっています。
表面はマット調。奇抜な感じはなく、ゲーミングマシンとしては落ち着いた感じに仕上がっています。
キーボードおよびその周囲部分もブラックで統一。精悍な印象を受けますね。
パームレストの右端には、「017」という数字が入っています。17インチノートPCなのでこの数字が入っているんでしょうか。
底面部も黒を採用。ボディ全体が黒で覆われています。
以前のOMENシリーズのような奇抜さは抑えめのデザインに仕上がっています。
このデザインであれば、描画処理能力を必要とするクリエイティブワーク(動画/画像の編集作業等)でも違和感なく使用できると思います。
2)スペックをチェック
OMEN 17-ckの主なスペックは次のとおり。第12世代インテルCoreプロセッサ搭載のck1000シリーズと第13世代インテルCoreプロセッサ搭載のck2000シリーズが用意されています。
機種名 | OMEN 17-ck1000 | OMEN 17-ck2000 |
液晶 | 17.3インチワイド・QHD非光沢・IPSディスプレイ
(165Hz / 3ms / 2560×1440 / 300nit / sRGB 100%)
テュフ・ラインランドEyesafe認定ディスプレイ 17.3インチワイド・QHD非光沢・IPSディスプレイ (165Hz / 3ms / 2560×1440 / 300nit / sRGB 100%) NVIDIA G-SYNC 対応 テュフ・ラインランドEyesafe認定ディスプレイ |
17.3インチワイド・QHD非光沢・IPSディスプレイ (240Hz / 3ms / 2560×1440 / 300nit / sRGB 100%) NVIDIA G-SYN® 対応 テュフ・ラインランドEyesafe認定ディスプレイ |
CPU | インテルCore i7-12700H プロセッサ
(最大 4.70GHz, スマートキャッシュ24MB)
インテルCore i9-12900H プロセッサ (最大 5.00GHz, スマートキャッシュ24MB) インテルCore i7-12800HX プロセッサ (最大 4.80GHz, スマートキャッシュ25MB) インテルCore i9-12900HX プロセッサ (最大 5.00GHz, スマートキャッシュ30MB) |
インテルCore i7-13700HX プロセッサ(最大 5.00GHz, スマートキャッシュ30MB) インテルCore i9-13900HXプロセッサ(最大 5.30GHz, スマートキャッシュ36MB) |
メモリ | 16GB (8GB×2) DDR5-4800MHz 32GB (16GB×2) DDR5-4800MHz |
16GB (8GB×2) DDR5-4800MHz 32GB (16GB×2) DDR5-5600MHz |
ストレージ | 1TB SSD (PCIe Gen4x4 NVMe M.2) / 2TB SSD (PCIe Gen4x4 NVMe M.2) |
1TB SSD (PCIe Gen4x4 NVMe M.2) / 2TB SSD (PCIe Gen4x4 NVMe M.2) |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 3070 Ti Laptop グラフィックス8GB (GDDR6)
NVIDIA GeForce RTX 3080 Ti Laptop グラフィックス16GB(GDDR6) |
NVIDIA GeForce RTX 4080 Laptop グラフィックス 12GB (GDDR6) NVIDIA GeForce RTX 4090 Laptop グラフィックス 16GB (GDDR6) |
光学ドライブ | なし | |
無線LAN | IEEE 802.11ax (Wi-Fi 6E対応)、 Bluetooth5.3 | |
バッテリ駆動時間 | 6セルバッテリ 最大4時間30分~5時間 |
6セルバッテリ 最大5時間~5時間30分 |
カラーリング | シャドウブラック | |
寸法 (幅x奥行きx高さ) |
約 397.1 × 262 × 29.5 mm | |
最小重量 | 約 2.78kg |
CPU
第12世代インテルCore | 性能 | 特徴 |
H/HXシリーズ |
高 ↑ ↓ 低 |
ゲーマーやクリエイティブワーカー向けのハイパフォーマンスモデル |
Pシリーズ |
一般的なユーザー向けのモデル | |
Uシリーズ |
省電力が求められるモバイルPC/タブレットPC向けのモデル |
第12世代/第13世代プロセッサの主なシリーズとして、高性能マシンに搭載される「Hシリーズ」、標準的な使い方が想定されるPC向けの「Pシリーズ」、モバイルPC向けの「Uシリーズ」の3つが挙げられます。
処理能力が求められるゲーミングPCだけに、プロセッサには、末尾に「U」が付いた省電力タイプではなく、「H」の付いた高性能タイプ、さらには「H」よりも上位クラスの「HX」が付いたタイプを搭載したモデルを選べます。
第12世代プロセッサ搭載モデルでは、インテルCore i7-12700H/Core i9-12900H /Core i7-12800HX/Core i9-12900HXプロセッサを選択可能。
CPU | 第12世代インテルCore i7-12700H | 第12世代インテルCore i9-12900H | 第12世代インテルCore i7-12800HX | 第12世代インテルCore i9-12900HX |
コアの数 | 14 (Performance-cores:6) (Efficient-cores:8) |
14 (Performance-cores:6) (Efficient-cores:8) |
16 (Performance-cores:8) (Efficient-cores:8) |
16 (Performance-cores:8) (Efficient-cores:8) |
スレッドの数 | 20 | 20 | 24 | 24 |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 4.70GHz | 5.00GHz | 4.80GHz | 5.00GHz |
キャッシュ | 24MB | 24MB | 25MB | 30MB |
第13世代プロセッサ搭載モデルでは、インテルCore i7-13700HX/Core i9-13900HXプロセッサを選択可能。
CPU | 第13世代インテルCore i7-13700HX | 第13世代インテルCore i9-13900HX |
コアの数 | 16 (Performance-cores:8) (Efficient-cores:8) |
24 (Performance-cores:8) (Efficient-cores:16) |
スレッドの数 | 24 | 32 |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 5.00GHz | 5.40GHz |
キャッシュ | 30MB | 36MB |
第12世代/第13世代インテルCoreプロセッサの特徴
第11世代プロセッサでは同じ特徴を持つコアが搭載されていましたが、第12世代/第13世代プロセッサでは特徴の異なる2種類のコア(Performance-coresとEfficient-cores)が搭載されています。
コア数を増やすことでマルチスレッド性能は向上しますが、消費電力が大きくなってしまいます。第12世代/第13世代プロセッサでは、パフォーマンスが低めながら消費電力の小さいEfficient-coresとパフォーマンスが高いPerformance-coresを使い分けることにより、パフォーマンスを高めつつ消費電力を抑えることができるようになっています。
レビュー機にはCore i7-12800HXプロセッサを搭載。
メモリ
メモリは16GB/32GB搭載モデルを選択可能。いずれも、2×8GB/2×16GBというデュアルチャネル構成になっており、高速アクセスを実現。メモリスロットは2基搭載されているため、購入後に増設することはできません。なのでパフォーマンス面で妥協したくない場合には、32GBのメモリを登載したモデルを選択した方がいいと思います。
レビュー機には16GBメモリを搭載。
ストレージ
ストレージは、1TB/2TB SSDの構成モデルを選択可能。従来からあるHDDを搭載したモデルは用意されていません。
価格 | アクセス速度 | 耐衝撃性 | 静音性 | 重量 | |
HDD | ○ | △ | △ | △ | △ |
従来から使われていたストレージ。大容量化が進み、SSDと比べて安価で大容量のデータを保存できます。ただし、データ転送速度はSSDよりも遅いです。 | |||||
SSD | △ | ○ | ○ | ○ | ○ |
HDDよりもデータ転送速度が圧倒的に速いため、全体的なパフォーマンス向上につながります。ただし、HDDと比べて高価なため、同じ価格だと少ない容量しか積めません。 |
レビュー機には1TB SSDを搭載。
ちなみに使い始めの空き領域は896GBでした(空き領域はマシン構成等によって異なると思うのであくまで参考程度にしてください)。
グラフィックス
ゲーミングPCだけに、グラフィックスには、NVIDIAのハイエンドシリーズであるNVIDIA GeForce RTXシリーズ搭載モデルを選択でき、高い描画処理能力を発揮できる仕様になっています。
グラフィックス | 性能 | 用途 | 本モデルで選択可能 |
CPU内蔵タイプ | ↓ ↓ 高い |
動画再生 | × |
NVIDIA GeForce MXシリーズ | 動画再生/軽めのゲーム | × | |
NVIDIA GeForce GTXシリーズ | ゲーム/動画・画像編集 | × | |
NVIDIA GeForce RTXシリーズ | 負荷のかかる ゲーム/動画・画像編集 |
○ |
第12世代インテルCoreプロセッサ搭載モデルでは
■NVIDIA GeForce RTX 3070 Ti Laptop グラフィックス8GB (GDDR6)
■NVIDIA GeForce RTX 3080 Ti Laptop グラフィックス16GB(GDDR6)
搭載モデルを選べます。
第13世代インテルCoreプロセッサ搭載モデルでは
■NVIDIA GeForce RTX 4080 Laptop グラフィックス 12GB (GDDR6)
■NVIDIA GeForce RTX 4090 Laptop グラフィックス 16GB (GDDR6)
搭載モデルを選べます。
3)パッケージをチェック
OMEN 17-ckのパッケージ別のスペックは次のとおり。
モデル名 | パフォーマンスモデル | エクストリームモデル | スプリームモデル | スプリームプラスモデル |
OS | Windows 11 Pro | |||
CPU | インテルCore i7-12700H | インテルCore i9-12900H | インテルCore i7-12800HX | インテルCore i9-12900HX |
メモリ | 16GB | 32GB | 16GB | 32GB |
ストレージ | 1TB SSD | 2TB SSD | 1TB SSD | 2TB SSD |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX3070 Ti | NVIDIA GeForce RTX3080 Ti | NVIDIA GeForce RTX3070 Ti | NVIDIA GeForce RTX3080 Ti |
ディスプレイ | 17.3インチワイド・QHD非光沢・IPSディスプレイ (165Hz / 3ms / 2560×1440 / 300nit / sRGB 100%) NVIDIA G-SYNC 対応 テュフ・ラインランドEyesafe認定ディスプレイ | 17.3インチワイド・QHD非光沢・IPSディスプレイ (165Hz / 3ms / 2560×1440 / 300nit / sRGB 100%) テュフ・ラインランドEyesafe認定ディスプレイ |
モデル名 | スプリームモデルG2 | スプリームプラスモデルG2 |
OS | Windows 11 Pro | |
CPU | インテルCore i7-13700HX | インテルCore i9-13900HX |
メモリ | 16GB | 32GB |
ストレージ | 1TB SSD | 2TB SSD |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX4080 | NVIDIA GeForce RTX4090 |
ディスプレイ | 17.3インチワイド・QHD非光沢・IPSディスプレイ (240Hz / 3ms / 2560×1440 / 300nit / sRGB 100%) NVIDIA G-SYN® 対応 テュフ・ラインランドEyesafe認定ディスプレイ | |
割引き後価格 | 【快適パソコンライフ!】 369,800円~ |
【快適パソコンライフ!】 484,800円~ |
(*価格は2024/5/31時点(税込))
上記モデルが投入されています。
4)パフォーマンスをチェック
OMEN 17-ckのパフォーマンスをチェックしてみました。レビュー機のスペックは次のとおり。
【OMEN 17-ck1000/スプリームモデル】
インテル Core i7-12800HX/16GBメモリ/1TB SSD/NVIDIA GeForce RTX3070 Ti
CINEBENCHでCPUのパフォーマンスを計測。スコアは次のとおり。
CPU | CINEBENCH R23のCPU(マルチコア)のスコア |
インテルCore i7-12800HX(レビュー機搭載) | 13961pts |
インテルCore i7 12700H | 10887pts |
インテルCore i7 1260P | 9651pts |
AMD Ryzen7 5825U | 8642pts |
インテルCore i5 1240P | 8374pts |
インテルCore i7 1255U | 6751 pts |
インテルCore i5 1235U | 6663pts |
AMD Ryzen5 5625U | 7058pts |
インテルCore i3 1215U | 5744pts |
*実際に計測した中で最も高いスコアを掲載しています |
HXシリーズプロセッサを搭載しているため、非常に高いスコアを記録しています。
負荷が軽めのゲーム「ドラゴンクエストX」のベンチマークソフトを実行してみました。スコアは次のとおり。
画質 | 解像度 | スコア | 評価 |
最高品質 | 1920×1080 | 16398 | すごく快適 |
負荷が中程度のゲーム「ファイナルファンタジー14 漆黒の反逆者」のベンチマークソフトの結果は次のとおり。
画質 | 解像度 | スコア | 評価 |
最高品質 | 1920×1080 | 16380 | 非常に快適 |
重い負荷がかかるゲーム「ファイナルファンタジー15」のベンチマークソフトの結果は次のとおり。
画質 | 解像度 | スコア | 評価 |
高品質 |
1920×1080 | 9809 | とても快適 |
ハイエンドのグラフィックスNVIDIA GeForce RTX3070 Tiを搭載しているだけあって、負荷が重めのゲームも、とても快適に楽しめるという結果が出ています。
3DMarkベンチマーク「Fire Strike」のグラフィックススコアは次のとおり。
他のグラフィックスのスコアと比較してみました。
グラフィックス | 3DMarkベンチマーク グラフィックスのスコア |
NVIDIA GeForce RTX 3070 Ti Laptop (レビュー機搭載) | 25562 |
NVIDIA GeForce RTX 3070 Laptop | 22269 |
NVIDIA GeForce RTX 3060 Laptop | 20184 |
NVIDIA GeForce GTX 1660 Ti | 12674 |
NVIDIA GeForce RTX 3050 Laptop | 12247 |
NVIDIA GeForce GTX 1650 | 8782 |
NVIDIA GeForce GTX 1050 Ti | 6555 |
NVIDIA GeForce GTX 1050 | 5627 |
インテルIris Xeグラフィックス(CPU内蔵タイプ) | 4247 |
*実際に計測した中で最も高いスコアを掲載しています |
非常に高いスコアを記録しているのがわかります。
5)効率的なエアフローを確保
OMEN 17-ckでは、ゲーミングマシンで発生しやすい熱問題の発生を抑制するために、しっかりした排熱設計を採用。3方向排気による合計5方向のエアフローを確保しています。
底面部の広い部分を通気孔が占めているのがわかります。左右にファンを配置。
背面部全体が通気孔になっており、ここから排熱されます。
底面部から吸気して、背面部から排出する仕組みになっています。
負荷がかかるときは背面部から熱が出るので、スペースが開けておく必要があります。
右側面部にも通気孔を配置。
OMEN 17-ckでは、ファン回転数を最大に設定することができるので、最大に設定したところ、かなり大きな風切り音がします。また背面部から排気されるが2mぐらい離れたところでも風を少し感じるぐらいの風圧があります。
ただしファンの回転数を自動に設定している場合、実際に使っているときに音が大きくなることはあまりありません。FF15などの高負荷ベンチマーク実行時、回転音が上がって、すこし風切り音が大きくなるぐらい。個人的には、静かな環境だとちょっと気になるかなという感じ。
ベンチマーク実行後、底面部を触ると少し温かくなる感じ。すごく熱いとは感じませんでした。背面部も同様。冷却が上手くいっていると思います
(*このあたりの受け止め方には個人差があると思います。また環境によっても変わってくると思うので、参考程度にしてください)
6)17インチの大型パネルを搭載
OMEN 17-ckは17.3インチパネルを搭載。
画面が大きいので非常に見やすいです。目の前にパネルが広がっている感じ。
16インチノートPCと比べたところ。上の画像の右がOMEN 17-ckです。一回り画面が大きいのがわかります。
上と左右のパネル外枠(ベゼル)が狭いスリムベゼルデザインを採用。
スリムベゼルのおかげで
- ボディをコンパクトにすることができる
- 画面を見ているときにベゼルの存在が気になりにくくなり、画面への没入度を高めることができる
というメリットを得られます。
B5サイズのノートと比べたところ。ボディがかなり大きいのがわかります。
厚さは29.5mm。
それほどスリムではなく、がっちとした印象を受けます。
ただ片手で握るのが苦になるほどではありません。
重量は2.912kg(実測値)。かなり重いです。
ずっと片手で持っているのはちょっと無理。ずっと左手だけで持っていろんな角度にして撮影していたら、左手の肘の部分の筋を少し痛めてしまったようです・・・この重さであれば、基本は据え置きで使うのが妥当でしょうね。
脇に抱えて持ったところ。17インチという大きめのパネルを搭載しているのでボディもその分大きいのですが、そんなに扱いにくいというイメージはないですね。ちょっとの距離を移動する(室内を移動する)ぐらいであれば、それほど苦にはなりません。
すごく重いのですが、ノートPCなので機動性は確保しています。なので、外出先でどうしても愛用のマシンでゲームを楽しみたい(友人宅でゲームしたいなど)というのであれば、相当がんばれば外に持ち出せると思います。
ただし、ACアダプタ/電源ケーブルの重さが約1.25kgあるので、PC本体と合わせると4.15kgになります・・・
サイズが大きいので僕の持っているビジネスバッグには入り切らず・・・
ディパックにはぎりぎり入りました。
重いので、外に持ち出す場合には、背負えるディパックの方がオススメです。
ボディの堅牢性は結構高め。片手で持ってもボディのよじれ・たわみを観じることはありませんでした。
重さがある分、キーボード操作時にボディがずれることはありません。安定性はあります。
なお、ディスプレイは上の画像のところまで傾けることが可能。
7)特徴/使い勝手をチェック
搭載している端子類
OMEN 17-ckに搭載している端子類は次のとおり。
- HDMI 2.1 出力端子 × 1
- Mini DisplayPort × 1
- Thunderbolt 4 with USB4 Type-C 40Gbps ×1 (Power Delivery、DisplayPort 1.4、電源オフUSBチャージ機能対応)
- SuperSpeed USB Type-A 5Gbps ×3 (うち1ポートは電源オフUSBチャージ機能対応)
- ネットワークポート(RJ45)×1
- ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート×1
- SDカードスロット
ネットワークポートが装備されているのでLANケーブルを接続することで安定したネットワーク環境を構築できます。ワイヤレスで発生しがちな切断/遅延問題が発生しにくいので安心してゲームを楽しめます。
搭載しているUSB端子 | 最大転送速度 | 個数/場所 |
USB Type-A | 5 Gbps | 2個/右側面部 1個/左側面部 |
USB Type-C | 40 Gbps | 1個/左側面部 |
搭載しているUSB端子は全部で4個。従来からあるType-A端子が3つ、前後の向きのないType-C端子が1つです。
USB Type-C | 本モデルでの対応 | 備考 | |
Alt Mode-DisplayPort | 外部映像出力可能 | ○ | Alt mode対応のUSB Type-Cケーブル必要 |
PowerDelivery対応 | 受給電可能 | ○ | 高速充電可能 |
Thunderbolt 4 |
最大40Gbpsで転送可能 | ○ | Thunderbolt 4対応機器と接続する必要あり |
Alt Mode-DisplayPortに対応しているため、外部映像出力が可能。Power Deliveryにも対応しているので受給電に使用できます。
またThunderbolt 4にも対応。従来の規格であるThunderbolt 3と比べると、最大転送可能速度は40Gbpsで同じですが、Thunderbolt 3では40Gbpsの速度でデータ転送が可能なケーブルは最長0.8mでしたが、Thunderbolt 4では最長2mまで対応しています。
映像出力
OMEN17-ckでは、映像出力端子として、HDMI端子/Mini DisplayPort/USB Type-C端子の3つが用意されています。すべて左側面部に配置されています。
これら3つの端子を使ってモバイルモニタ/24インチモニタ/4K TVの計3台のモニタに接続したところ、4画面同時出力することができました。
4画面同時出力すると、表示領域が大幅に広くなるため、複数のウィンドウを同時に表示できるようになります。この結果、作業効率を大幅にアップさせることができます。また広い画面でゲームを楽しむことができます。
ちなみにHDMI端子経由で4K TVに接続したところ、4Kの解像度(3840×2160)では表示できず、フルHD(1920×1080ドット)で出力されました。
起動時間
起動時間(電源ボタンを押してからデスクトップ画面が表示されるまで)を計測してみました。
1回目→17.38秒/ 2回目→16.20秒/ 3回目→18.12秒
18秒程度で起動します。これぐらいの速さで起動するのであれば、それほど待たされる感じはないですね(起動時間はマシン構成等によって異なると思うので参考程度にしてください)。
指紋認証・顔認証
指紋認証・顔認証機能は搭載されていません。
サウンド
北欧の老舗音響メーカーBang&Olfusenと共同開発したデュアルスピーカーを搭載しています。
右側面部の下側と
左側面部の下側にスピーカーを配置。この位置にスピーカーを置くことで机に音が反射する形になります。
音質は通常のノートPCと同じ感じ。すごく高音質という印象は受けないですね(あくまで個人的感想です)。ゲームするときはヘッドホンを使うケースが多いでしょうから、あんまり気にしなくてもいいかも。
OMEN Gaming Hubが用意されている
OMEN17-ckには、OMEN Gaming Hubというツールが同梱されています。
OMEN Gaming Hubツールを使って、マイゲームを登録したり、Oasis Live機能で友達を招待して、ストリーミングスペースで会話・共有・ゲームプレイの鑑賞を実行できます。
テンキー左上にあるボタンを押すと、
OMEN Gaming Hubツールが起動します(「スタート」メニューからも起動できます)。
「システムモニター」タブでCPU/GPU/RAMの使用率や温度を確認できます。
「ネットワーク」タブでは、アプリ毎のネットワーク優先度を設定することが可能。自動で設定することも、カスタムで設定することもできます。
「LEDコントロール」タブでは、キーボードに装備されたLEDのカラー/動きを設定できます。
「パフォーマンス コントロール」タブでは、電源モード/温度コントロールの設定が可能。「電源モード」ではデフォルトの「最適」に加えて、
「パフォーマンス」を設定可能。
「温度コントロール」はデフォルトは「自動」に設定されていますが、「最大」と「手動」に切り替えることが可能です。画面に表示される「RPM」はファンの回転数を表します。
「最大」に設定すると、ファンの回転数が上がり、常に最大冷却しようとします。その分、ファンの風切り音が大きくなりとてもうるさいので、音が気になる環境では自重したほうがいいと思います。
「手動」ではファンの回転数を手動で設定できます。
一番下には「システム温度」が表示されます。左から順にCPU温度、GPU温度、CPU使用率が示され、マシンの状態を確認できます。
「マクロ」タブでは、マクロキーに操作を割り当てることができます。
マクロキーは、キーボードの一番左に配置されています。
マクロキーを活用することにより、キー操作を効率化できます。
Webカメラ
Webカメラは、パネル上部に配置されています。約92万画素なのであまり高画質ではありません。画像/映像の流出を防ぐためのカメラシャッターなどは非搭載です。
計算機ツールが簡単に起動できる
OMEN 17-ckでは、上の画像の位置にあるボタンを押すと、計算機ツールを起動できます。
計算したいときにすぐ計算できるので非常に便利です。
8)各パーツをチェック
OMEN 17-ckの各パーツをチェックします。
ディスプレイ
17.3インチという大型パネルを搭載しているため、ゲームへの没入度を高めることができます。
QHDパネル(2560×1440ドット)の高精細パネルを採用しており、ディテールまで綺麗に表示できます。
OMEN 17-ckでは、次のいずれかのパネルを搭載したモデルを選択できます。
QHDパネル1 | QHDパネル2 | |
サイズ | 17.3 | |
最大解像度 | 2560×1440ドット | |
パネル | IPS | |
光沢/非光沢 | 非光沢 | |
リフレッシュレート | 165Hz | |
輝度 | 300nit | |
色域 | sRGB 100% | |
タッチ対応 | × | |
NVIDIA G-SYNC対応 | × | ○ |
ブルーライト対策 | テュフ・ラインランドEyesafe認定ディスプレイ |
主な違いは、NVIDIA G-Syncに対応しているかどうかです。
17.3インチパネルを搭載。前に座ると結構パネルが大きく感じるので、迫力ある映像を楽しめていいですね。
B5サイズのノートと比べたところ。
24インチモニタに接続してみました。こうして比べてみると17インチパネルは結構大きいですね。
最大解像度はQHD対応の2560×1440ドットのパネルを選択可能。一般的に用いられることの多いフルHD対応(1920×1080ドット)のパネルと比べると、より高精細な表示が可能となり、ゲーム画面でも細かい部分まで描写できます。
個人的には、100%表示のままでも見づらさはそれほど感じませんでした(このあたりの受け止め方には個人差があると思います)。QHDだと表示領域が広くなるため、上の画像のように複数のウィンドウを並べて表示することで作業効率をアップできます。
パネルは表示の綺麗なIPSパネルを採用。
メリット | デメリット | |
TN |
|
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VA |
|
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IPS |
|
|
パネル全体に色ムラがなく、均一な表示を実現。
色の表現も鮮やかです。発色が綺麗で精細感もあります。これだけ綺麗だとゲームの世界に浸れそう。
視野角も広いため、斜め方向からでも見え方に変化はあまりないと思います。
非光沢パネルを採用。光沢パネルと比べると、色の鮮やかに劣りますが、反射が少なく映り込みが発生しにくいので、長時間ゲームで画面を見続けても目が疲れにくいと思います。
メリット | デメリット | |
光沢パネル |
|
|
非光沢パネル |
|
|
リフレッシュレートとは、1秒間に画面が何回書き換わったかを計測する値です。Hz(ヘルツ)で示され、1秒間に60回書き換わると60Hzと表現されます。
リフレッシュレートが低いとチラツキが生じたり、映像が滑らかに表現されない、などの問題が生じ、ゲームを存分に楽しむことができません。
OMEN 17-ckに搭載されるパネルの最大リフレッシュレートは165Hz。一般的なモニタのリフレッシュレートが60Hzですから、より滑らかな表現が可能です。
実際のゲームシーンでも確認してみましたが、すごく滑らかに表現されます。ヌルヌル動いてくれます。なので、映像の世界に引き込まれました。
画面の明るさを示す輝度は300nit。画面は明るく見やすいですね。
タッチ操作には非対応です。
前述したとおり、OMEN 17-ckにはG-Sync対応パネルと非対応パネルが用意されています。
G-Syncとは VRR(Variable Refresh Rate)テクノロジーのことを指し、NVIDIA社からは「G-Sync」、AMD社からは「FreeSync」という規格が提供されています。
ゲームのフレームレ ートがパネルのリフレッシュレートと食い違うと、表示崩れ(テアリング)/もたつき(スタッタリング)が発生することがあります。VRRを使うことで、滑らかに表現することが可能になります。
キーボード
17インチという大きめのパネルを搭載しているノートPCの場合、キーボード右側にテンキーを搭載することが多いのですが、OMEN 17-ckではテンキーは非搭載です。
テンキーがないおかげで、体の中心をPC本体の中央に寄せることができるため、よりゲーム/作業をしやすくなると思います。
テンキーがない分、左にはマクロキーを配置。
右側には、矢印キーなどが配置されています。
英語配列のキーボードを採用。日本語表記がない分、シンプルなデザインです。ごちゃごちゃした感じがありません。
ただし、Enterキーが日本語キーボードに比べて小さめ。慣れないうちは、上手くEnterキーを押せないケースが出てくるかもしれません。逆にBackspaceキーは大きいなど、日本語キーボードとはキーボードのレイアウトが異なります。
キーストローク(キーを押し込む深さ)は1.3mm。個人的にはちょっと浅い感じがします。
打鍵感は柔らかめ。軽く押すと反応してくれます。
OMEN 17-ckではメカニカルスイッチキーボードを採用。1つ1つのキーごとに独立したスイッチを搭載しており、しっかりとした押し心地を感じることができます。キーボード操作が重要になるゲーミングPC向けのキーボードです。耐久性にも優れています。
メカニカルキーボードなので打鍵音はカチャカチャという感じではなく「カチッ」という機械音みたいな音がします。
そんなに大きな音ではないのですが、ちょっと響きやすい音なので、この音に慣れるまではちょっと気になるかもしれません。
キーピッチ(キー間の距離)は18.7mm。
フルサイズのキーボードのキーピッチ(19mm)と比べると若干狭めですが、それほど窮屈な感じはしません。
キーボードには、バックライトが装備されています。
前述したようにOMEN Gaming Hubでバックライトのカラーリング/発光パターンをコントロールできます。
Fn+F4キーでバックライトのオン/オフの切り替えが可能。
電源ボタンはキーボードの一番上のファンクションキーの列に配置されています。電源がオンの状態で電源ボタンの白色のランプが点灯します。
この位置に電源ボタンがあると誤って押してしまうことがありますが、軽く押したぐらいでは電源がオフになることはありませんでした。
タッチパッド
タッチパッドはクリックボタンが一体となったタイプを採用。
大きいので使いやすいですね。クリックボタン部分の押し込み幅が結構ある感じなので、しっかりめに押し込む必要があります。
ボディが大きいのでパームレストも広め。キーボードを使わないときに手を置いて休めることができます。
Fn+F11を押すことでタッチパッドの有効/無効に切り替えることができます。
ゲームする際、外付けのマウスを利用すること多いでしょうから、そのときはタッチパッドはオフにしておいたほうがゲーム中に誤動作しなくていいですね。
右側面部
上の画像の左から順に、通気孔、USB Type-A×2が配置されています。
右側面部のすべての端子類にデバイスを接続するとこんな感じ。
左側面部
上の画像の左から順に、電源端子、ネットワークポート、HDMI 2.1 出力端子、USB Type-A、USB Type-C、ヘッドホンジャック、SDカードスロットが配置されています。
左側面部のすべての端子類にケーブル・デバイスを接続したところ。
左右の側面部のすべての端子類にケーブル・デバイスを接続するとこんな感じです。左側面部に端子類が集中していますね。
前面部
前面部に端子類は配置されていません。
カバーを開けるときに、指が引っかかりやすく開けやすいデザインになっています。
ゆっくりとであれば片手だけで開けきることが可能。いちいち両手を使わなくてもカバーを開けられるのは便利です。
背面部
背面部にも端子類は配置されていません。通気孔だけが配置されています。
底面部
通気孔が大きめに取られています。
中央には「OMEN」のロゴが刻まれています。
9)同梱物をチェック
OMEN 17-ckの同梱物をチェックします。
ACアダプタと電源ケーブル。
消費電力の大きい高性能グラフィックス(レビュー機はNVIDIA GeForce RTX3070 Ti搭載モデル)を採用しているため、ACアダプタはかなり大きめ(搭載しているグラフィックスによってACアダプタは異なる可能性があります)。
お弁当箱みたいですね。結構重いです。
破断しないようケーブルも太め。しっかりとしたつくりになっているため、ちょっと扱いづらいかも。結束バンドが付いているので、まとめることが可能。L型接続端子を採用しています。
左側面部の一番奥にある電源端子に接続して充電します。L型接続端子なので最小限のスペースで接続できるほか、接続時にケーブルが邪魔になりにくいです。
330W型のACアダプタを採用。
本体の横に置くと、ACアダプタの大きさがよくわかりますね。
電源ケーブル。
ACアダプタと電源ケーブルを合わせた重量は1.257g。かなり重い!!これだけで13インチノートPC本体と同じ位の重量があります・・・
各パーツ詳細、セットアップ方法などを示したペーパーも同梱されています。
まとめ
OMEN 17-ckについて見てきました。主な特徴をまとめると次のとおり。
- 17.3インチの大型ディスプレイ搭載
- 黒をベースとしたシンプルなデザイン
- 第12世代/第13世代インテルCoreプロセッサ搭載モデル選択可能
- ゲームを堪能できるハイスペックな構成(GeForce RTX搭載モデルを選択可能)
- 効率的なエアフローを確保
- 高リフレッシュレートのパネルを搭載
17.3インチの大型パネルを搭載しているため、よりゲームへの没入度を高めることができます。
性能は重視したいがデスクトップPCは大きすぎて嫌だという人、一定の機動性は確保したいが画面は大きい方がいいという人にオススメです。
シンプルなデザインなので、ゲーミングPCとしてだけではなく、動画/画像編集などのクリエイティブワークにも使えると思います。
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(更新日:2022年12月23日)