OMEN Transcend 14レビュー
OMEN Transcend 14は、ゲームを快適に楽しめるよう設計されたOMENシリーズのノートPC(OMENシリーズの一覧はこちら)。14インチパネルを搭載。ぼくの記憶では、OMENノートシリーズでは初となる14インチコンパクトPCだと思います。
【プロモーション/機材提供:株式会社日本HP】
HPゲーミングPCシリーズ | 性能 | 特徴 |
OMEN(無印)シリーズ (ハイエンドゲーミング/ エンスージアスト層向け) |
高 ↑ ↓ 低 |
圧倒的なパフォーマンスを発揮できるよう設計されたHPのハイエンドゲーミングシリーズ。エンスージアストとは「熱狂的な」という意味。ゲームを本格的に楽しみたい人向けです。 |
OMEN Transcend (クロスオーバー層向け) |
ゲーマーでもあり、クリエイターでもある「クロスオーバー層」向けのモデル。クリエイティブゲーミングマシン。 | |
VICTUSシリーズ (ライトゲーミング/カジュアル層向け) |
カジュアルにゲームを楽しむためのゲーミングPC。シンプルなデザインに仕上がっているほか、より手頃な価格でゲームを楽しめるよう設計されています。 |
HPにはゲーミングPCブランドとして、OMENシリーズのほかに、コストパフォーマンス重視のライトゲーミングVictusシリーズが用意されています。OMENとVictusは兄弟ブランドですが、OMENシリーズは、圧倒的なパフォーマンスを発揮できるよう設計されています。
OMEN Transcend 14はVICTUSとOMENの中間に位置付けられており、ゲーマーでもあり、クリエイターでもある「クロスオーバー層」をターゲットにしたクリエイティブゲーミングマシンに位置づけられています。
「Transcend」とは「超越する」という意味です。
OMEN Transcend 14の主な特徴は次のとおり。
- 14インチパネルを搭載したコンパクトゲーミングPC
- ブラックを基調としたボディカラー
- 高強度アルニウム合金を採用
- インテルCore Ultraプロセッサ搭載
- ゲームを堪能できるハイスペックな構成(GeForce RTXシリーズグラフィックス搭載モデルを選択可能)
- OLEDパネル搭載
コンパクトなボディにハイスペックを詰め込んだゲーミングPCに仕上がっているので、いろんなところに持ち運んで使いたいが、パフォーマンス面で妥協したくない人におすすめ。
イベントにOMEN Transcend 14が展示されていたので、ここではOMEN Transcend 14の特徴・スペック等について解説します。
【参考】HP OMEN Transcend 14展示機レビュー動画
HP OMEN Transcend 14に関する動画をYouTubeにアップしています。
- 目次
- 1)14インチパネル搭載のコンパクトゲーミングノートPC
- 2)スペックをチェック
- 3)パッケージをチェック
- 4)特徴をチェック
- 5)各パーツをチェック
- 6)まとめ
*ここに記載されているスペック・構成・価格は記事執筆時点のものです。最新情報については必ずHP Webサイトでご確認ください。レビュー機は発表会の展示機のため、販売モデルとはスペック・外装が異なる可能性があります。レビュー機はイベントの展示機です。
*当サイト向け特別クーポンが提供されています。個人向けPCが7%オフ/法人向けPCが4%オフになるクーポンが利用可能です。【プロモーション/提供:株式会社日本HP】
1)14インチパネル搭載のコンパクトゲーミングノートPC
OMEN Transcend 14は14インチパネルを搭載したコンパクトなゲーミングPC。
厚さは17.9mm。重量は約1.67kg。
一般的な14インチノートPCと比べると若干重めですが、それでもがんばれば外に持ち出せる重さだと思うので、外でもゲームを堪能したい人におすすめ。高強度アルミニウム合金を採用することで、軽量化と薄型化を実現しています。
厚さは約17.9mm。NVIDIA GeForce RTXシリーズグラフィックス搭載ノートPCとしては非常にスリム。
一般的な個人向けPCと同じ位か、もしかしたらちょっと薄いかもしれません。すごいなあ。
薄くて軽いゲーミングPCということで、外に持ち出してゲームを楽しんだり、 動画/画像の編集などの描画処理能力が必要な作業を実行したりすることが可能です。
スリムだと強度が気になりますが、本モデルでは高強度アルニウム合金を天板・キーボード周囲・底面部に採用しているため、堅牢性は高いです。
ブラックをベースとした落ち着いたデザインを採用。
指紋はつきやすそうです。
これだけ薄くてコンパクトだと、排熱が気になりますが、本モデルでは、Intel Dual Channel Flow Technologyを採用しており、優れた冷却性能を実現しています。通気孔は背面部の左右と底面部に配置されています。
底面部の通気孔が広めですね。側面部に通気孔がないので、マウスなどを使用しているときに 熱を感じることがありません。
背面部が少しせり出す形状をしています。
背面部の通気孔を大きく取るためでしょうか。
せり出した部分には「014」が印字されています。
またパームレストに右箸にも「014」が横向きに印字されており、ゲーミングPCらしさを醸し出しています。
2)スペックをチェック
OMEN Transcend 14の主なスペックは次のとおり。
機種名 | OMEN Transcend 14 |
カラーリング | シャドウブラック |
ディスプレイ | 14.0インチ・2.8K・OLEDディスプレイ (2880×1800 / 16:10 / 400nit(SDR)・500nit(HDR) / DCI-P3 100% / 48~120Hz / 0.2ms) Variable Refresh Rate対応 テュフ・ラインランド®Eyesafe認定ディスプレイ |
CPU | インテルCore Ultra 7 プロセッサ155H/ インテルCore Ultra 9 プロセッサ185H |
メモリ | 16GB オンボード (7467MHz, LPDDR5x)/ 32GB オンボード (7467MHz, LPDDR5x) |
ストレージ | 1TB SSD (PCIe Gen4x4 NVMe M.2)/ 2TB SSD (PCIe Gen4x4 NVMe M.2) |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 4050 Laptop グラフィックス6GB (GDDR6) NVIDIA GeForce RTX 4060 Laptop グラフィックス8GB (GDDR6) NVIDIA GeForce RTX 4070 Laptop グラフィックス8GB (GDDR6) |
光学ドライブ | なし |
バッテリ駆動時間 | 最大8時間 |
寸法 (幅x奥行きx高さ) | 約 313 × 233.5 × 17.99 mm |
最小重量 | 約 1.63 kg |
CPU
CPUはインテルCore Ultra 7/9プロセッサ搭載モデルを選択可能。
CPU | インテルCore Ultra 7 155H | インテルCore Ultra 9 185H |
コアの数 | 16 Performance-coresの数:6 Efficient-coresの数:8 低消費電力 Efficient-core数:2 |
16 Performance-coresの数:6 Efficient-coresの数:8 低消費電力 Efficient-core数:2 |
スレッドの数 | 22 | 22 |
ターボ・ブースト利用時の最大周波数 | 4.80GHz | 5.10GHz |
キャッシュ | 24MB | 24MB |
インテルCore Ultra | 性能 | 特徴 |
★Hシリーズ |
高 ↑ ↓ 低 |
高性能ノートPC向け/性能重視 |
Uシリーズ |
スリムノートPC向け/消費電力重視 |
Core Ultraプロセッサの種類として、高性能マシンに搭載される「Hシリーズ」、スリムタイプのPC向けの「Uシリーズ」の2つが挙げられます。
その中でOMEN Transcend 14は、ゲーミングPCなので「Hシリーズ」シリーズを搭載したモデルを選択できます。
メモリ
メモリは16GB/32GB搭載モデルを選択可能。快適さを求めるのなら32GB搭載モデルがおすすめ。オンボードタイプのため、購入後に増設・交換することはできません。
ストレージ
ストレージは、1TB/2TB SSDの構成モデルを選択可能。従来からあるHDDを搭載したモデルは用意されていません。
価格 | アクセス速度 | 耐衝撃性 | 静音性 | 重量 | |
HDD | ○ | △ | △ | △ | △ |
従来から使われていたストレージ。大容量化が進み、SSDと比べて安価で大容量のデータを保存できます。ただし、データ転送速度はSSDよりも遅いです。 | |||||
SSD | △ | ○ | ○ | ○ | ○ |
HDDよりもデータ転送速度が圧倒的に速いため、全体的なパフォーマンス向上につながります。ただし、HDDと比べて高価なため、同じ価格だと少ない容量しか積めません。 |
グラフィックス
グラフィックスには、NVIDIAのハイエンドシリーズであるNVIDIA GeForce RTX 4050/4060/4070 Laptop グラフィックス搭載モデルを選択できます。
グラフィックス | 性能 | 用途 | 本モデルで選択可能 |
CPU内蔵タイプ | ↓ ↓ 高い |
動画再生 | × |
NVIDIA GeForce MXシリーズ | 動画再生/軽めのゲーム | × | |
NVIDIA GeForce GTXシリーズ | ゲーム/動画・画像編集 | × | |
NVIDIA GeForce RTXシリーズ | 負荷のかかる ゲーム/動画・画像編集 |
○ |
3)パッケージをチェック
OMEN Transcend 14のパッケージ別のスペックは次のとおり。
モデル名 | パフォーマンスモデル | パフォーマンスプラスモデル | スプリームモデル |
CPU | インテルCore Ultra 7 155H | インテルCore Ultra 9 185H | |
メモリ | 16GBオンボード | 32GBオンボード | |
ストレージ | 1TB SSD | 2TB SSD | |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX4050 | NVIDIA GeForce RTX4060 | NVIDIA GeForce RTX4070 |
希望販売価格 (税込) |
278,300円~ | 298,100円~ | 384,450円~ |
割引き後の価格 (税込) |
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(*価格は2024/4/26時点(税込))
現在、パフォーマンス/パフォーマンスプラス/スプリームの3つのパッケージが用意されています。
発表して間もないので、希望販売価格での提供です。多分時間が経過すると割引きモデルが提供されるようになると思います。
イベント参加時に担当者から聴いた話では、イベント開催時点で受注数が一番多いのはこのモデルだそうです。ゲーミングPCなので、やっぱり性能にこだわる人が多いんでしょうね。
4)特徴をチェック
搭載している端子類
OMEN Transcend 14に搭載している端子類は次のとおり。
- HDMI 2.1 出力端子 × 1
- Thunderbolt 4 with USB4 Type-C 40Gbps ×1 (Power Delivery、DisplayPort 1.4、電源オフUSBチャージ機能対応)
- USB Type-C 10Gbps ×1 (Power Delivery, DisplayPort 1.4, 電源オフUSBチャージ機能対応)
- SuperSpeed USB Type-A 5Gbps ×2 (うち1ポートは電源オフUSBチャージ機能対応)
- ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート×1
LAN端子/SDカードスロットは非搭載なのでご注意ください。
搭載しているUSB端子 | 最大転送速度 | 個数/場所 |
USB Type-A | 5 Gbps | 2個/右側面部 |
USB Type-C | 10 Gbps | 1個/左側面部 |
USB Type-C(Thunderbolt) | 40 Gbps | 1個/背面部 |
搭載しているUSB端子は全部で4個。Type-A端子が2つ、Type-C端子が2つです。
USB Type-C | 本モデルでの対応 | 備考 | |
Alt Mode-DisplayPort | 外部映像出力可能 | ○ | Alt mode対応のUSB Type-Cケーブル必要 |
PowerDelivery対応 | 受給電可能 | ○ | 高速充電可能 |
Thunderbolt 4 |
最大40Gbpsで転送可能 | △(1個のみ対応) | Thunderbolt 4対応機器と接続する必要あり |
USB Type-C端子は2つとも、Alt Mode-DisplayPortに対応しているため、外部映像出力が可能。さらにPowerDeliveryにも対応しているため、充電も可能です。ただし、Thunderbolt 4に対応しているのは背面部にある1つのみ。
外部映像出力
OMEN 16(AMD)では、映像出力端子として、HDMI端子/USB Type-C端子×2の3つが用意されています。
指紋認証・顔認証
指紋認証機能は搭載されていませんが、顔認証センセーが搭載されています。
HyperXワイヤレスヘッドセット同梱
超低遅延2.4GHzワイヤレスヘッドセットが同梱されています。無線通信モジュールが内蔵されているため、箱から出して電源を入れるだけですぐ利用できるそうです。
5)各パーツをチェック
OMEN Transcend 14の各パーツをチェックします。
ディスプレイ
ゲーマー | クリエイター |
とにかく速度! (応答速度/リフレッシュレート) 解像度が高いと表示が遅くなることがあるので解像度は低くていい |
とにかく綺麗さ・広さ! (高解像度/大画面/色域の広さ/輝度/HDR/コントラスト比) |
ゲーマーはとにかく表示速度の速さ(応答速度/リフレッシュレート)を求めます。解像度が高いと表示が遅くなることがあるので、解像度はFHD/QHDのものが採用されるケースが多いです。
一方のクリエイターは速さにはこだわらず、画面が大きく、解像度が高くて、色の表現が優れているパネルを好みます。
こうして見ると、ゲーマーとクリエイターではディスプレイに関するニーズが大きく異なりますね。両者のニーズを満たすため、表示が綺麗で精細感の高いOLEDパネルを採用し、 最大リフレッシュレート120Hzを実現しています。
OMEN Transcend 14のディスプレイのスペックは次のとおり。
OLEDパネル | |
サイズ | 14.0(縦横比16:10) |
最大解像度 | 2.8K(2880×1800ドット) |
パネル | OLED |
リフレッシュレート | 最大120Hz |
色域 | DCI-P3 100% |
ブルーライト対策 | テュフ・ラインランドEyesafe認定ディスプレイ |
14インチパネルを搭載。縦横比16:10のパネルです。2.8Kの高精細パネルを採用しています。
搭載されるのは液晶パネルではなく、OLED(有機EL)パネルです。OLEDパネルの主な特徴はこのとおり。
・高画質
・黒をしっかり表現できる
・レスポンスが速い
・焼き付きが発生しやすい
光沢パネルを採用しているため、色の表現は鮮やかですが、映り込みが発生しやすいです。
sRGBよりも広い色域を表現できるデジタルシネマの規格DCI-P3のカバー率100%を実現し、広い色範囲を表示することができます。多くの色を表現できるため、豊かな色調を楽しめます。
リフレッシュレートとは、1秒間に画面が何回書き換わったかを計測する値のこと。Hz(ヘルツ)で示され、1秒間に60回書き換わると60Hzと表現されます。
リフレッシュレートが低いとチラツキが生じたり、映像が滑らかに表現されない、などの問題が生じ、ゲームを存分に楽しむことができません。
OMEN Transcend 14に搭載されるパネルの最大リフレッシュレートは120Hz。一般的なモニタのリフレッシュレートが60Hzですから、より滑らかな表現が可能になります。
また、VRR(Variable Refresh Rate)に対応しており、コンテンツに応じて、48-120Hzに変化することでバッテリ消費を抑えることができます。
キーボード
本モデルは、ゲーミングブランドのHyperXのDNAを初めて受け継いだゲーミングPC。キーボードには、半透明と黒の2色構造の「プディングキートップ」とキー間の隙間が狭い「ラティスレスキーボード」を採用。バックライトが装備されており、ゲーミングPCらしい雰囲気を醸し出しています(展示機は英語キーボードを搭載していすが、国内販売モデルは日本語配列となる予定です)。
ゲーミングPCらしいモダンなデザインだと思います。
キーを押してみると、
ちょっとパコパコした感じ。
タッチパッドはクリックボタンが一体となったタイプです。
左側面部
左側面部には、上の画像の左から順にUSB Type-C、ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポートを配置。
右側面部
右側面部にはUSB Type-A×2を配置。
背面部
左右に通気孔、中央にHDMI端子とUSB Type-C端子が配置されています。背面部に端子類があると、HDMI/電源ケーブルを接続する際、パネルの裏側でケーブルが視界に入りにくいし、ケーブルが邪魔になりにくいです。
底面部
底面部の半分近くを通気孔が占めています。
ACアダプタ
ACアダプタはの140W USB Type-Cアダプタ。一般的にゲーミングPCの場合、 巨大なACアダプタが付いてくることが多いのですが、本モデルは非常にコンパクトです。市販の140W対応モバイルバッテリを用意すれば、外出先で充電できます。
まとめ
OMEN Transcend 14について見てきました。主な特徴をまとめると次のとおり。
- 14インチパネルを搭載したコンパクトゲーミングPC
- ブラックを基調としたボディカラー
- 高強度アルニウム合金を採用
- インテルCore Ultra Hシリーズプロセッサ搭載
- ゲームを堪能できるハイスペックな構成(GeForce RTXシリーズグラフィックス搭載モデルを選択可能)
- OLEDパネル搭載
高性能なインテルCore Ultra 7/9 Hシリーズプロセッサ+NVIDIA GeForce RTX4000シリーズグラフィックスの組み合わせというハイスペックな構成になっています。
14インチパネル搭載のコンパクトなボディにハイスペックを詰め込んだゲーミングPCに仕上がっているので、いろんなところに持ち運んで自由に使いたいが、パフォーマンス面で妥協したくない人におすすめです。
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(更新日:2024年1月27日)